なぜフローティングディスク?

フローティングディスクってなんとなくレーシーでカッコイイ!
でもなんで鉄板一枚で済むディスクローターをわざわざ二分割にするのでしょうか?

1.熱ひずみ低減

一番多く認識されている理由ではないでしょうか?
ブレーキは運動エネルギーを熱エネルギーに変換して制動力を生むため
大量の熱を発生しますが、その熱をディスク板が受け取ります
そして、一般に金属は熱を加えると膨張します
伸び率は金属によってまちまちですが、伸びる量は長さに比例します
ディスク板の長さを比較してみましょう
ソリッドディスク
フローティングディスク
ソリッドディスク フローティングディスク
ホイールセンターからデスク外径までの長さ フローティングピンで結合された内側は別部品で
熱が加わる部分は外側のみの長さ

距離が1/3ほどになるので、歪もその分減少します

2.軽量化

これもよく言われます
ディスク板の材質は強度、外観的(錆)に有利なステンレスが一般的です
一部、鋳鉄を使っている物(レーサーなど)もありますが重量はステンと同等です
重量がアルミの2.5倍ほど重いステンレスで1枚物のディスク板と
支えるだけの内側をアルミに変えたものでは重さの差は歴然です
ディスク板の重量はバネ下重量に大きく影響しますので、運動性能的にメリットがあります

3.振れの吸収

1.の熱ひずみと関係してきますが
加工精度の問題や熱ひずみでディスク板には振れが生じます
また、ホイールの振れもそのままブレーキに影響があります(ベアリングのガタなど)

例えばホイールに完全に固定されたディスク板の場合
ソリッドディスク+浮動キャリパー
キャリパーが浮動式(片側から押すタイプ)では
その振れをキャリパーが動くことで吸収できますが
ソリッドディスク+固定キャリパー
対向ピストンの固定キャリパーだと
振れの逃げがないため
振れはそのままピストンを押し戻す力と
なってしまいます
その状態でブレーキを握ると、ストロークが増える分、いわゆる“深いブレーキ”になってしまいます
これはディスクの径が大きくなるほど顕著に出ます。

したがって、最近のモデルに多い4・6ポットキャリパー+大径ディスクは
ディスク板自体で左右方向に歪を逃がす必要があります
フローティングディスク+固定キャリパー
フローティングピンにて内外を別部品とし
左右方向の振れを逃がします
これによって常にディスクを センターにセットします

戻る home